ヒトツボシ ーヤンキー家政夫と美味しい食事ー

「ま、まあ、それはともかくとして。崇さんに任せてばかりじゃなくて、私もお父さんのために何かできたらなって思うんだけど。

私、これならできるって自信持てること何もないし、思いつかないのよね。何ならできると思う?」


「うーん」


真衣は考えながら歩きはじめ、私も隣に並んで歩いた。


「あ、そうだ。せっかく崇さんに料理を習ってるんだし、おじさんのご飯を茜が作ったら?」


「ご飯? 私にちゃんとできるかな」


たいがいのことはお父さん自身ができるほどに回復しているので、

今から何かお父さんの面倒をみたいと思えば、確かに食事がいいアイデアだとは思う。


崇さんにお願いすれば、今日の晩ご飯から作らせてもらえるだろう。


だけど、私に美味しいものが作れるのか、自信がない。

< 218 / 445 >

この作品をシェア

pagetop