ヒトツボシ ーヤンキー家政夫と美味しい食事ー
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放課後になると、私は急ぎ足で帰宅をした。
崇さんにはLINEでご飯を作りたいことを伝え、了承をもらった。
家で他の仕事をしながら待ってくれているはずだ。
「ただいまー」
玄関で声を上げると、お父さんがリビングから顔を出して「お帰り」と言った。
顔色は良さそうだ。
着替えてキッチンへ向かうと、崇さんはすでに料理をしていた。
包丁の手を止め、顔をあげて「お帰りー」と言ってくれる。
「ただいまです」
エプロンを急いでつけて、崇さんの横に立った。