ヒトツボシ ーヤンキー家政夫と美味しい食事ー

「これは30分以上このまま置いておく。食卓にIHの卓上コンロを出してるから、そこに土鍋を置いてきてくれ」


「はい」


私は両手で土鍋を持ち上げると、慎重に運んだ。


キッチンに戻って、「次は?」と問うと、崇さんは1/4ほどにカットされた白菜と長ネギ、えのき茸を取り出した。


「白菜はザク切り。長ネギはこう斜めに切って、えのき茸は石づきを取って手でほぐして」


私に指示しながら、すべてを少しずつ切って見せてくれる。


特に難しそうな作業はないので、なんとかなりそうだ。


私は手を切らないように気をつけながら言われた通りに切っていった。

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