ヒトツボシ ーヤンキー家政夫と美味しい食事ー
「なんだ、おまえら。まだいたのか。あと5分で予鈴鳴るから戻れよー」
「え、ほんと? やばっ」
私たちは飲みかけのお茶を一気に飲んで、広げたままだった弁当箱を片付ける。
立ち上がると同時にチャイムが鳴った。
「茜、急ぐよ」
「うん」
「先生、ありがとうー」
「ありがとうございますっ」
お礼を言いながら保健室を飛び出すと、バタバタと足音を立てながら廊下を駆け抜けた。