ヒトツボシ ーヤンキー家政夫と美味しい食事ー
夜の7時になっても、10時になっても、0時を回って24日になっても、帰ってこなかった。
楽しみにしていた気持ちはいつの間にか萎み、私の心には何も残っていなかった。
悲しみでも、怒りでもなく、無であろうか。
お父さんへの諦めかもしれない。
ため息をついて、寿司桶を持ち上げると、キッチンのゴミ箱に中身を捨てた。
お祝いなんて私から拒否していた。
期待していないはずだった。
それでも、お父さんと二人で24日を迎えたい気持ちがあったのだ。
日付けが変わるとき、一緒にいたかった。
そうすれば、たとえ特別なお祝いがなくても、初めて幸せと思える24日になった気がしていたんだ。
だけど、私はやっぱり一人だった。