ヒトツボシ ーヤンキー家政夫と美味しい食事ー
私はスマホを取り出し、崇さんに連絡しようか迷う。
そこでスマホに表示された時間が目に入った。
「あ、そうだった!」
寝坊したから時間がない。
崇さんに確認するのは夜でもいいだろう。
体育館で行われた、校長先生の話が長くて退屈な終業式を終え、教室に戻った。
担任の先生から、「冬休み、羽目を外しすぎないように」と注意を受け、ホームルームも終わった。
教室内がざわついて煩くなる。
みんな、冬休みやこの後のクリスマスパーティーに浮かれているようだ。
クリスマスパーティーは私には関係ない。
さっさと帰ろうと鞄を持って立ち上がりかけたところで、
「どういうこと!」と甲高い声が教室に響いた。