ヒトツボシ ーヤンキー家政夫と美味しい食事ー
真衣は二人を振り返った。
「ごめん。でも、私の話は終わったから」
「そんなに桂木さんが大事なの? 私たちよりも!」
そこで私の名前が出て驚く。
今、二人と話すよりも、私と帰ることを選んだせいなのか。
一体、何の話題でこじれているんだろう。
真衣はそれでも笑った。
笑っているのに、なぜだか泣きそうに見える。
「みんな友だちだし、どっちが大事だなんてことはないよ。みんな大事。でも、今日だけは譲れないの」
「それでも……!」