ヒトツボシ ーヤンキー家政夫と美味しい食事ー

私たちは学校を出て、駅までの道を無言で並んで歩く。


何か話を……とは思うものの、話題が見つからない。


いや、話したいことならある。


さっきの喧嘩の原因についてだ。


どうして喧嘩になったのか気になっている。


だけど、訊いていいのか……と考えると、言い出せずにいた。


真衣から話さないなら、私には言いたくないのかもしれない。


そんな風に考えていたけど、駅が見えてきた頃、真衣は口を開いた。


「……今日のクリスマスパーティー、断っちゃったんだ。ドタキャンなんて、怒られて当たり前だよね」


「えっ!」


ドタキャン?

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