ヒトツボシ ーヤンキー家政夫と美味しい食事ー
クローゼットの中の包みも一つ取ると、
それは薄茶に変色しているけど、元は白かったのだろう包装紙だった。
赤いインクでピエロの絵が描かれ、ピンクのリボンが巻かれている。
他の落ちている包みも、カラフルな包装紙にリボンや花などが付いていて、
プレゼントで間違いないとわかった。
「茜。これって、もしかして……」
私の横に座り込んで包みを眺めた真衣が呟く。
その続きは私にも想像できた。
「グラグラで危ないなぁとは思ってたけど、崩れちまったか」
崇さんが離れた位置に転がった包みを拾い上げ、私に渡す。
「オレも親父さんに確認したわけじゃないし、たぶんだけど、ラッピングの可愛さを見てると想像が付くんだ。茜、数えてみなよ」
「う、うん……」