ヒトツボシ ーヤンキー家政夫と美味しい食事ー

真衣が私の背中を優しく叩く。


その手から励ましの気持ちが伝わり、心が震えた。


二人から勇気を分けてもらっている。


「私、お父さんを探しに行く」


それは自然と出た答えだった。


まだ私にだって変わるチャンスはある。


できることはある。


このまま何もせずに今日を終えることはできない。


目元を拭って、立ち上がった。


崇さんも立ち上がり、時計を見た。

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