ヒトツボシ ーヤンキー家政夫と美味しい食事ー
プレゼントをどんな顔をして買ったんだろうと想像すると、おかしくなってきた。
笑ってしまう。お父さんも釣られたように笑った。
一緒に笑いあえるようになるなんて、崇さんが来る前の私は想像もしていなかった。
ただほんの少し、いつもと違うことが起こっただけなのに、不思議だ。
崇さんには人の縁を取り持つ力でもあるんじゃないかと思ってしまう。
笑いがひと段落すると、お父さんはぽつりとつぶやいた。
「この公園な、母さんと父さんと茜の3人で、ときどき、遊びに来たんだ」
「ぼんやり覚えてる」
「そうなのか?」
お父さんは驚いた顔で私を見た。