ヒトツボシ ーヤンキー家政夫と美味しい食事ー
廃棄物とはいえ、まだまだ美味しく食べられる。
お茶請けにケーキを出しても構わない……よね?
となれば、洋菓子に緑茶は却下だろうと思って、私は振り返って少年に問いかけた。
「紺野さん、紅茶とコーヒーのどちらがいいですか?」
我が家のキッチンは対面式となっているので、キッチンからダイニングとリビングを見通せる。
少年はこちらを見ると、軽く頭を下げた。
「じゃあ紅茶でお願い」
「わかりました。もうしばらく待っててくださいね」
私は棚から紅茶の缶を取ったところで、また困ってしまう。