ヒトツボシ ーヤンキー家政夫と美味しい食事ー
「そうだね、崇さんと真衣も待たせてしまってるし」
「真衣ちゃんも?」
「うん、家で待ってくれてるよ」
私も立ち上がると、二人で崇さんの元へ行った。
崇さんは「仲直りできたみたいで良かったな」と笑い、私たちは家へと歩き出した。
仲直りと言われて気づく。
お父さんと喧嘩したのは初めてだ。
今までは喧嘩にもならないくらい、無関心でいたんだ。
お父さんが私に寄り添ってくれるのを待つばかりではなく、私からも歩み寄らなければいけない。