ヒトツボシ ーヤンキー家政夫と美味しい食事ー

「プレゼントは何だったの?」


「まあ、それは開けてからのお楽しみということで」


「ふふ、楽しみだなー!」


「いや、そんなに期待しないでおくれ。若い女の子の喜ぶものなんてわからなくてだな……」


急に焦り出すお父さんを見ていると、おかしくなる。


きっとまだまだ知らないお父さんの一面はたくさんあるだろう。
人は自分以外の人をどこまで理解できるのか。


そうは思うけど、私はもっとお父さんを知っていきたい。


笑いながらふと立ち止まり、顔を真上に上げる。


視界いっぱいに星が瞬いでいる。


お母さんがどこかで微笑んでいる気がした。

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