ヒトツボシ ーヤンキー家政夫と美味しい食事ー
「やだ、一緒に食べようよ。寒くても我慢するから」
ほら行こう、と真衣に腕を取られて、再び足を動かした。
うちの高校は、食堂が校舎の外にある。
校舎を出て、体育館を通り過ぎ、さらにその先の建物だ。
私はずっとお弁当なしなので、毎日のように通い始め、今年で2年目。
もう慣れたものだけど、あまりのんびりしていると、ご飯を食べるだけで昼休みが終わってしまう。
食堂が見えだした頃、自然と小走りになった。