ヒトツボシ ーヤンキー家政夫と美味しい食事ー
そうわかっていても、今日出会ったばかりの崇さんに「お願いします」という気持ちにはならなかった。
「それでも、やっぱり私が手伝うのは変です」
「手伝うって思うからだろ。教わるって思えばいいじゃん。実際、教えなきゃ手伝いなんて何もできないだろうし」
「そうですけど……」
さりげなくケンカ売られた?
と思っていると、崇さんに背中を押されてリビングから追い出される。
「制服だと汚したら困るし、着替えてきてくれ。よろしく」
「ちょっと、私やるって言ってない!」