ヒトツボシ ーヤンキー家政夫と美味しい食事ー

「あの、遅い時間にごめんね。バイト先からケーキをもらったんだけど、食べない?」


私は箱を掲げて見せた。


「その箱、favoriの。そっか。ここのところよくケーキをもらっていたのって茜からだったんだ」


「うん。店長が残り物をくれるんだけど、一人じゃ食べきれないから」


「あああ、羨ましい。ていうか、この時間にケーキ食べるのは悩ましいけど、favoriのケーキなら食べちゃう。美味しいから大好きなんだよおおお」


途端にテンションの上がる真衣の反応に、笑いがこみ上げる。


何だかんだと普通に会話ができている。


「美味しいもんね。でも、真衣なら体が細いんだから、時間とか気にしなくても大丈夫だよ」


「それ、茜が言う? 茜の方がすらっとしてて細いじゃん。私、茜より身長低いのに、体重は同じくらいだって自信あるよ! ちびで寸胴なんてやばすぎなんだからね」

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