ヒトツボシ ーヤンキー家政夫と美味しい食事ー
「そんなことないと思うけどなあ」
「そんなことあるの。でもいい。今日はこれ食べて、明日からダイエット頑張る」
「来週か再来週にはまたケーキをお裾分けに来ると思うけどね」
「うう、その日だけダイエットはお休みする」
「まあ、頑張って。それじゃ」
「あ、ねえ。一緒に食べていかない?」
自分の家に戻ろうとしたところで、真衣は招くように扉を大きく開けた。
「ごめん、私はもういただいた後で」
「それって……」
「ん?」
真衣は急に黙り込んだ。どうしたのだろうか。