ヒトツボシ ーヤンキー家政夫と美味しい食事ー
「真衣もお弁当だよね。ここで食べる?」
「そうだね、そうしよっか」
前の席の人は他の場所でご飯を食べているようで、
空いていた席に真衣は横向きに座り、私の机にお弁当を広げた。
私もお弁当を広げると、真衣は私のお弁当をじっと見る。
「茜のお弁当、すごく凝ってるのね」
「うん。でも、ほら、真衣のお母さんもいつも凝ってるじゃない」
そのとき、机に置いたスマホにLINEの通知が届き、ちらっと見えた内容に頬が緩む。
――お弁当、初めて作ったから頑張った。