あんたの代わりは、いないから。



「うーん、どうしようかなぁ…。
先生この後、出張だからいなくなるけど…
早退するかい?それともここで休んでる?」



「…単位落としたくないんで、
早退はちょっと…。しばらくここで
休んでても良いですか」



どうやらさくら先生は、
体調の悪い男子生徒と話しているみたいだった。



「えぇもちろん…!
教科主任には先生が伝えておくから
ゆっくり休んでね。
…でも、1人にさせるのは心配だわね…」



「どうしようかな…」と
さくら先生の困り果てた声を聞いて、
あたしはムクっと起き上がった。



そして、シャッとカーテンを開ける。


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