あんたの代わりは、いないから。



「あら茉梨乃ちゃん…!いつの間に」



「せんせい、あたしが代わりに
看病しますよ。だから、
安心してお仕事に行ってくださいませ」



そんな言葉と同時に
あたしはシュッと敬礼ポーズをとった。



「それは安心だわね…!
って言いたいところだけど…
先生、茉梨乃ちゃんには授業出てほしいなぁ…」



「……えっと…ち違うんです。
10分休みが終わるまで
寝てようと思ったんですけど…
気付いたらチャイムが鳴ってて…

びっくりしたなぁ……」



「……あら?そのセリフ
前にも聞いたことあるような…」



そう言って、先生は苦笑いをしている。



……苦笑いさえも可愛い…。


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