あんたの代わりは、いないから。



「ねぇ後輩くん、
熱ないわりには顔赤くない?」



「え?」



「もしかして、後輩くんの平熱は
38度近くあるのかな??」



「………」



あたしがそう言うと…
後輩くんは目を丸くして、ポカーンとしている。



「ふふ、ごめんね。
あたし、いちおう医者の娘だから
分かっちゃうんだよね、そうゆうの」



「……医者の娘って…先輩がですか?」



……ありえない、と
後輩くんの目が言っている。



意外と顔に出るタイプなのね。 



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