あんたの代わりは、いないから。
「…ねぇ、大丈夫?
過労?勉強のしすぎ?」
あたしが想像していたよりも
後輩くんは辛そうで、本気で心配になる。
でも、若干潤んだ後輩くんの目を見ると
子犬のように見えてきた。
ごめん……可愛い。
「…すみません、もう大丈夫なんで」
そう言ってはいるけれど、
明らかに無理している後輩くん。
「………」
__そんな彼に向かって
気付けばあたしは、背伸びをしていた。
そして、手に触れる柔らかい髪の毛。