あんたの代わりは、いないから。
「ゔ……可愛い。ねぇ後輩くん。
ちょっとだけ、頭撫でてもい……
「ダメに決まってんだろ」
そう言って、
伸びていた手をパシっと弾かれる。
「ねぇ。わたるに聞いてない」
「ははっ…では、先生に呼ばれているので
僕はこれで失礼します」
そう言って、後輩くんは
軽く頭を下げた。
礼儀正しいなぁ。
あたしも少しは見習おうか。
「ばいばい後輩くん」
背中に向かって、手をヒラヒラさせていると
不意に後輩くんが振り返った。
「…ん?」
「そうえば。僕も文化委員なんで
よろしくお願いします」
キラースマイルでそう言い残して、
後輩くんは行ってしまった。