あんたの代わりは、いないから。
「お、お話があるんです。
来てもらえませんか」
……敬語ってことは、たぶん年下。
後輩くんと同じ、2年生。
「あー…ごめんなさい。委員会が待ってるから
ここじゃダメかな?」
こう見えても、平和主義。
なるべく穏便に済ませたい……これ本音。
だけど女の子は
戸惑うようにキョロキョロと見渡した。
「そう、だよね。
…じゃあ、あっち行こっか」
……って、なぜあたしが誘ってるんだ。
自分で思わず苦笑い。
でも、ここじゃきっと…言いにくいんだろうし。
怖がられてるのも、分かってるから。
あたしの方が年上だし、
自分で言うのもなんだけど…こんな見た目だ。
評判だって、良いわけがない。
ぜんぶ分かってる。