あんたの代わりは、いないから。



「…どうしたの?」



「……それ、僕のセリフです。
なんで、そんな悲しそうな顔してるんですか」



そんな言葉と同時に
後輩くんのあったかい手が、あたしの頬に触れた。



「っ……」



いつもはあたしが触ってるから、
立場逆転。



逆に触られると
どうゆう反応をしたらいいのか、分からなくなる。



ちょっと驚いたけど
だけどすぐに、笑ってみせた。



「そんな顔してないよ。
ほら、一緒に委員会行こ?」



そう言って、また誤魔化して…



あたしは先に歩き始める。






「__別にいいよ。あんたのもの、なら。


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