あんたの代わりは、いないから。



「先輩、牛乳好きなんですか?」



「んー?好きくないよ。
カルシウム不足の友達がいるから
買いに来たの。
魚とかあったら良かったんだけどね」



「ふっ…売店に魚ですか?」



「あー、いま魚のこと
バカにしたね?なーんて」



笑いながらそう言うと
後輩くんも、つられるように笑っていた。



「後輩くんの顔見たら、めっちゃ癒やされたよ」



「ほんとですか?」



「ほんと。だから、明日も顔見せてね」



そう言って、
あたしは後輩くんとさよならしたけど……



「あ、」



……不意にあることを思い出して
後ろを振り返った。



すると、後輩くんはまだこっちを見ていて…



「…ん?どうかしました?」



と、不思議そうに首を傾げた。


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