君が思い出になる前に…
書き直された、新しい記憶…。


この世界にいた祐作の記憶がすり替えられているのだろうか?

15年前にタイムスリップした時には無かった事だ。

変わってしまうんだろうか、自分が…。


「あなたぁ、あたし明日から勤務に戻っていいかしら」

ずっとおれに付き添っていた絵美は、おれの変化に気づいているのだろうか…。

少しやつれた感じもしなくはない。

「大丈夫なのか?顔色がよくないようだけど」

少し気になった。

「大丈夫よ。これでも医者の端くれですから。自己診断ぐらいできますよ」

明るく笑ってみせる絵美。


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