君がいなくなって
「今から病院に行こう。
ちゃんと確認しないと」

総一さんは立ち上がった。

「…でも、総一さん」

私は総一さんを見上げた。

「仕事は?」

時計を見るとまだ4時半。

本来なら私を家まで送ってから仕事に戻っているはずなのに。

「社長にはさっき、電話しておいたよ。
とりあえず一旦家に行って着替えよう」

その言葉にハッとした。

そうだ、私はまだ制服だったんだ。



…まさか、高校卒業の日に。

こんな事が起こるとは。
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