君がいなくなって
もし。
私が妊娠していなければ。
そーちゃんの横でパラソルを持って立っているのは私だと、彩子さんは言っていた。
今日は4月3日。
開幕戦予選。
普通に走れば、余裕で通過出来るタイムを持っている。
私はチームのパドックで椅子に腰掛けていた。
この日、そーちゃんのお手伝いをしていた祥太郎くんが自分の事よりも私を心配して時間があれば傍にいてくれた。
「そーちゃん!」
私はその声のする方に目を向けた。
「よぉ!久しぶり」
そーちゃんは笑ってその人の所へ歩いて行った。
「池田さんだ…」
祥太郎くんが呟いた。
ああ、確か。
そーちゃんのサーキットでの友達で、今ではワークスライダー。
そして。
沙織さんの彼氏。
私が妊娠していなければ。
そーちゃんの横でパラソルを持って立っているのは私だと、彩子さんは言っていた。
今日は4月3日。
開幕戦予選。
普通に走れば、余裕で通過出来るタイムを持っている。
私はチームのパドックで椅子に腰掛けていた。
この日、そーちゃんのお手伝いをしていた祥太郎くんが自分の事よりも私を心配して時間があれば傍にいてくれた。
「そーちゃん!」
私はその声のする方に目を向けた。
「よぉ!久しぶり」
そーちゃんは笑ってその人の所へ歩いて行った。
「池田さんだ…」
祥太郎くんが呟いた。
ああ、確か。
そーちゃんのサーキットでの友達で、今ではワークスライダー。
そして。
沙織さんの彼氏。