【短編】黒板に、その2文字を
「あのね、先生」
「…何」
不機嫌なその声も。
「先生にとって、私って子供かな?」
「はぁ?」
呆れたようにこちらを見るあなたの目も。
「ううん。なんでもないです」
狂ったように愛おしいと思っているの。
一度でいい。
触れたい。
チョークを持つように間接的な仕方じゃなくて。
ちゃんとあなたに…触れたい。
この気持ちはきっと
ずっと叶わない願いなんだろう。
それでもいいと思えるくらい。
好きになっちゃったよ。