罪な男


そして私は知った。

先輩が御曹司だって事と。

先輩には婚約者がいるって事。


ショックだったけど 先輩のいる写真サークルには純粋に興味があった。


入部届けを貰いに行ったら

タクマ先輩が手続きの紙を渡してくれた。



「手 震えてるよ。俺 びびらしちゃった?」


「いぇ、まだ大学に慣れなくて緊張しているだけです。

気にしないでください。」


「澪ちゃんっていうんだ。可愛いじゃん。」


先輩の前で文字を書く事さえ

最初は手が震えていた。


そのくらい好きだって もう重症だ。


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