罪な男


酔った勢い。ってやつだ。


もちろんお酒は飲んでない。

酔ったのはお酒じゃない。

他でもない、先輩のキスに。



酔わされたんだ。


「俺も。澪のこと。

どうしようもないくらい好きだった。
初めて会った時からずっと。」



先輩はギュゥと力強く抱きしめてくれた。


苦しいくらいに。


きっと先輩が思ってるより

私は先輩の事が好き。


先輩は私を抱きしめながら


耳元で





「やっと手に入れた。

大事にする。幸せにするから。」


私の目には涙が溜まった。


今まで涙なんて我慢し続けてきたけど

幸せで出る涙は


しばらく止みそうもない。



fin***




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