君から最後の恋文 〜love-letter~
「………っ?」
朝起きると周りが騒がしくて
体が思ったように動かなくて
息が、できない。
「恋文っ!?」
お母さん……泣いてるの?
「恋文……しっかりしろ!」
いつもは静かなお父さんがそんなに声を上げるなんて。
私は愛されてるね。
ねぇ、櫻ちゃん。
君がここにいてくれたら元気になれる気がするの。
なんて、自分から離れたくせに。
櫻ちゃんの笑顔が瞼の裏にいて。
手を伸ばす。
「恋文っ、恋文!」
お父さんと、お母さんが呼んでる。