君から最後の恋文 〜love-letter~
3枚目
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────ピピピピピピ
「……ん…」
聞き慣れた目覚ましが今日も鳴る。
カーテンから漏れる朝の光が今日は、すごく眩しく感じた。
第1ボタンを開けて
ワインレッドのネクタイをゆるく結ぶ。
黒のカーディガンを羽織って自分の部屋から出た。
俺の高校はそこまで校則は厳しくもないけど
ゆるくもない。
階段を下って広いリビングに入った。
生活感のない、冷たい部屋。
「はぁ………」
深いため息をついたのは
『今日もか…』っていう、諦め。
少し大きめのテーブルに冷めた朝ごはんと
1枚のシンプルなメモ。
『ちゃんと朝ごはんは食べなさい』