君から最後の恋文 〜love-letter~
だから、なんだろうな。
『好き』
が言えないのも。
否定されるのが怖くて、離れていかれるのが寂しくて。
どうしても、言えない。
『ねぇねぇ、お父さんっ!』
『何だ、櫻』
いつからか父さんは冷たい声を俺に向けるようになって。
『僕、テストで100点とったよ!』
『当たり前の事言わないでくれ、
そのためにお前は俺の大事な時間を奪うのか』
その言葉を聞いた時、頭をガーンと打たれる音がした。