君から最後の恋文 〜love-letter~


「何もないって」


そんな、泣きそうな顔で笑っても

信じられるわけねぇじゃん。


最近、『好き』も言わないし。


抱きついてくることも、
キスをねだることもなくなってた。


「恋文」


顔を上げた恋文にそっと、キスを落とした。

「櫻ちゃん………」


君は…

瞳に涙をためて嬉しそうに

どこか、悲しそうに笑うんだ。
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