君から最後の恋文 〜love-letter~
「もったいねーなぁ、ラブレター」
李人はさっきの手紙を見つめてつぶやく。
「今どきラブレターってなんか可愛いしさぁ、実際可愛い子だったしなー」
ラブレター、か…
「まぁ、恋文ちゃんにかなう子なんていないしな」
ニヤニヤしてこっちを見る李人を蹴ってリュックとった。
「痛っ、って帰んの!?」
「寄りたいとこ、できた」
「えっ、恋文ちゃんとは帰んないの?」
追いかけてきた李人は少し驚いたように俺に聞く。
「今日、恋文は友達とデートだとよ」
あいつ、女子にも人気者だしな。