ナ~スなカノジョ☆彡
実際に佳史自身、軽くめまいも感

じていたし、いつもより呼吸も速

かった。やはり普通の状態でいら

れるわけはなかった。それでも佳

史は冷静にいた。ケガのせいか異

常なほど喉が渇き、周りの人間に

向かって呼びかけた。


「すいませーん! 誰か飲み物持
 ってないですかぁー!?」


若者の一人が飲みかけのレモンテ

ィーを「これでもイイですか?」

と言って、差し出してくれた。こ

んなときでも、知らない同性との

『間接キス』に一瞬のためらいを

感じつつも、そのレモンティーを

もらって飲んだ。


「おいしい♪」


もちろん、『性』ではなく『生命

』の悦びから出た言葉だ。次に佳

史が感じたことは、「たばこが吸

いたい!」であった。

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