リアル☆タイムスリップ
第五章
そうこうしているうちに、土方率いる一隊が枡屋に乗り込んだ。
一足早く重要書類の類は処分されてしまったが、夥しい銃器類は確保された。
そして、屯所に古高が連行されてきた。
「大江、お手柄だな」
山崎が、正宗の肩を叩いて言う。
正宗は土蔵に連れて行かれる古高を見、いたたまれない気持ちになった。
あそこで古高は、身も凍る拷問を受けるのだ。
ふと、正宗の頭に、ある方法が浮かぶ。
ここで正宗が、長州がやろうとしている計画を土方に告げたらどうだろう。
古高を拷問することなく情報を得られるのではないか?
『正宗、変なこと考えるなよ』
不意に蛍丸が、肩先で言った。
『奴が拷問される前に、お前が長州しか知り得ない情報を口にしてみろ。古高がお前に代わるだけだぞ』
ひく、と正宗の頬が引き攣った。
そんなことをすれば、わざわざ疑いの目を自分に向けることになるわけだ。
『まぁ、したたか竹刀で叩かれて、逆さ吊りの足の甲から五寸釘をぶっ刺されば、あまりのショックで帰ることも可能かもじゃ』
「それを試す勇気は、もやしっ子にはありません」
『そうよな。そもそもそんなぼろぼろな姿で帰ったら、大騒ぎになってややこしいわ』
一足早く重要書類の類は処分されてしまったが、夥しい銃器類は確保された。
そして、屯所に古高が連行されてきた。
「大江、お手柄だな」
山崎が、正宗の肩を叩いて言う。
正宗は土蔵に連れて行かれる古高を見、いたたまれない気持ちになった。
あそこで古高は、身も凍る拷問を受けるのだ。
ふと、正宗の頭に、ある方法が浮かぶ。
ここで正宗が、長州がやろうとしている計画を土方に告げたらどうだろう。
古高を拷問することなく情報を得られるのではないか?
『正宗、変なこと考えるなよ』
不意に蛍丸が、肩先で言った。
『奴が拷問される前に、お前が長州しか知り得ない情報を口にしてみろ。古高がお前に代わるだけだぞ』
ひく、と正宗の頬が引き攣った。
そんなことをすれば、わざわざ疑いの目を自分に向けることになるわけだ。
『まぁ、したたか竹刀で叩かれて、逆さ吊りの足の甲から五寸釘をぶっ刺されば、あまりのショックで帰ることも可能かもじゃ』
「それを試す勇気は、もやしっ子にはありません」
『そうよな。そもそもそんなぼろぼろな姿で帰ったら、大騒ぎになってややこしいわ』