リアル☆タイムスリップ
夢だというなら、そのほうが自然だ。
が、夢とは思えない生々しさ。
いまだにあの強烈な臭いが鼻の奥に残っているようだ。
正宗はぽつぽつと、蛍丸に気を失ってからのことを話した。
『……ほおぉ~。随分面白い体験をしていたのじゃなぁ。わしもついて行きたかった』
聞き終えて、蛍丸は感心したように言った。
本当に、あの蛍丸とこの蛍丸は別物だったようだ。
『けどのぅ、言われてみれば、確かに寝ている間のおぬしには、魂が感じられなんだ』
さらっと恐ろしいことを言う。
『魂が、時空を超えてどこぞに行っておったのかものぅ』
「いやいや、そうかも、と思ったら連れ戻してよ」
『無理じゃ。さすがのわしも、魂の行く先など突き止められん。そんなこと出来たら、ほれ、いろいろややこしくなりそうじゃろ』
気に入ったあるじの魂を連れ戻したりしたら、寿命に影響する。
人の生を弄ぶことも可能になるわけだ。
『しかしおぬし、そこまでわしと離れたくないわけか』
不意に、にやりと蛍丸がいたずらっぽく笑みを浮かべた。
『夢の中でもがっつりと一緒におるし、おぬしはわしがいてくれて良かったと心底思ったわけじゃろ』
「そりゃ、あんなリアルな夢だとそう思うよ」
いまだに信じられない。
あれが本当に全て夢の中の出来事だったのだろうか。
恐ろしい夢など見た後は、目覚めたときに疲れていることもある。
だがこの疲れは、そんな生易しいものではない。
最後に四条通りから木屋町通りを全速力で駆け抜けた。
まさにその疲労が、この身体に残っているのだ。
加えてあの血の臭い。
思い出し、うえ、と正宗は胸を押さえた。
が、夢とは思えない生々しさ。
いまだにあの強烈な臭いが鼻の奥に残っているようだ。
正宗はぽつぽつと、蛍丸に気を失ってからのことを話した。
『……ほおぉ~。随分面白い体験をしていたのじゃなぁ。わしもついて行きたかった』
聞き終えて、蛍丸は感心したように言った。
本当に、あの蛍丸とこの蛍丸は別物だったようだ。
『けどのぅ、言われてみれば、確かに寝ている間のおぬしには、魂が感じられなんだ』
さらっと恐ろしいことを言う。
『魂が、時空を超えてどこぞに行っておったのかものぅ』
「いやいや、そうかも、と思ったら連れ戻してよ」
『無理じゃ。さすがのわしも、魂の行く先など突き止められん。そんなこと出来たら、ほれ、いろいろややこしくなりそうじゃろ』
気に入ったあるじの魂を連れ戻したりしたら、寿命に影響する。
人の生を弄ぶことも可能になるわけだ。
『しかしおぬし、そこまでわしと離れたくないわけか』
不意に、にやりと蛍丸がいたずらっぽく笑みを浮かべた。
『夢の中でもがっつりと一緒におるし、おぬしはわしがいてくれて良かったと心底思ったわけじゃろ』
「そりゃ、あんなリアルな夢だとそう思うよ」
いまだに信じられない。
あれが本当に全て夢の中の出来事だったのだろうか。
恐ろしい夢など見た後は、目覚めたときに疲れていることもある。
だがこの疲れは、そんな生易しいものではない。
最後に四条通りから木屋町通りを全速力で駆け抜けた。
まさにその疲労が、この身体に残っているのだ。
加えてあの血の臭い。
思い出し、うえ、と正宗は胸を押さえた。