メガネ男子と恋する乙女♡
「蕾奈様、本日はダージリンの紅茶です。」
「ありがとう。…ねぇ、お慕いしてるって、
どういう意味で言ってくれたの…?」
頭の中をぐるぐるしていた思いを口にした。
紅茶を入れていた真澄の手が一瞬止まる。
そして紅茶が注がれたカップを置き、話してくれた。
「私が12の時、父の友人の家に
連れて行ってもらった事がありました。
その時、小さな女の子と遊んだんです。
最初は懐いてくれたのが嬉しくて
可愛いかっただけでしたが、
いつの間にか好きになっていたんです。」
「そうだったんだ…。でも、私とどういう関係が?」
真澄は私を見て、また優しく微笑んだ。
「やはり覚えてませんか…。
その女の子は、蕾奈様なんですよ。」
「え…うそ…!」
「まだ小さかったですからね。
でも正直、大人になってからも、こうして
ずっと好きでいるとは思っていませんでした。何せ、お金持ちのお嬢様ですから。
高嶺の花というやつです。」