まいにち、しののめ。2
黒鍵のボロッボロ具合。
すごいよね、ピアノも同じく木製鍵盤なんだけど、ずーーーーっと使うとこんなになるんだぜ。わたしが以前『東雲庵』で「本番に弾くオルガンだと指が引っかかる」と言ってたのはこういう事です。普通、黒鍵って(ツルツルしてるの、見たことありません?)指を滑らせながら弾く事が多いのですが、すべ、らない。(笑)この状態で、滑るわけがない。(笑)
この鍵盤を総取っ替えする(新しくする)、という話も出るのですが、何かね…この佇まい、これはこれで残しておきたいような。鍵盤が割れて本気で使えなくなるまではこのままにしておきたい、ような。本来なら資料館にあるような楽器なので。
このボロッボロの黒鍵込みでこのリードオルガンの価値のような気がして、なかなか踏み切れない部分もあるんですよね。
だから、とりあえず、みんな、苦戦しつつも大事に弾いてます。
私はまだまだ技術も心構えも足りなくて、指が引っかかるたびイラッとする事もありますが、100年の間このオルガンを弾いて来たであろう方々の画が浮かぶたび、「…なんも言えねぇ…」ってなっちゃうん、ですよねぇ。触らせてもらえるだけでも有難いと思わねば。
受け継ぐ楽器の巻でした。