【対談】桜雛×キャラ
蒼の隣に座ろうとした時、店の電話が鳴った。



マスターが電話を取る。



どうやら、常連さんが「今から行くけど空いてる?」って確認をしたらしい。



マスターが電話を切ると、私らの方を向き口を開いた。



「今から5人来るんだけど…。」



「了解。」



私がおしぼりを持ってテーブル席に移動すると、蒼もそれに続く。



カウンターは5人座れるけど、テーブルは3人しか座れないからだ。



「悪いねー。

で、何にする?」



マスターのセリフ、当然だが飲み物を指している。



「とりあえず、ビ…。」
「とりあえず、ワイン!」



蒼の言葉に覆い被さるように、私は言う。



「赤ワインを、お願いします。」



蒼は笑顔でマスターに言うと、私の方を向いて言い放った。



「とりあえず…って言ったら、普通はビールだろ?」



「どうせ最終的にはワイン飲むんだし、ビールで腹を膨らませることないやん。

ワイン1本空けるくらいで丁度良いやろ?」



「桜雛、底無しのくせに…足りるの?」



「いや、底あるから!」



すかさずツッコミ入れると、肴を手にしたマスターがカウンターの奥から出てきて言った。



「この子、前にウチの店で潰れた。」



マスター、余計なコトを…。





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