【対談】桜雛×キャラ
そろそろ、酒でも頼むか…と、私は日本酒リストを手にした。



「この『上善水如』は呑み易いですよ。」



「知っとる。

目当ての女の子にコレ呑ませて、潰してテイクアウトするにはもってこいだし。」



「桜雛さん、私にそのつもりはありません。」



「っつーか、アンタそんな小細工要らんやろ。

大抵の女は、余裕でお持ち帰…。」



「桜雛さん。」



坂下の冷たい視線を浴び、私は口を噤んだ。



坂下は、敵に回したくないからな。



「あ、私は『久保田の千寿』ね。」



「それを注文なさるのでしたら、半分こにしましょう。」



坂下はそう言うと、私の意見も聞かずに1コだけ注文した。



「おい、坂下…。」



「今日は、体調不良でしょう?

桜雛さんは、分かりやすいですから。」



ならば体調不良などと言わず、月1の…アレってハッキリ言えば?



「ヤな奴…。」



私は、ソッポを向いた。




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