【対談】桜雛×キャラ
「あまりコンサートに通わなくなったとはいえ、打楽器奏者さんが好きなところは変わりないんですね。
でも、どうしてコンサートの回数減らしたんですか?」


んー…、若菜にだけは、ちょーっとばかし言いづらいんだよなぁ。


お話の都合上だけど、この子あんまし幸せにしてないし。


「あー、彼氏こさえた。」


「何それ、ずるい!!
私なんて『パパ』が居なくなってからというもの…。
○○が●●るし、○○に告れば●●るし、○○先輩と付き合ってたのに●●るし、○○さんと●●で幸せだったのに●●なんだよ!(作品になってないのでネタバラシできません、ご了承ください)
未だに、身代わり人形か道具の域から脱してない!」


「でも、仕事はまあまあ恵まれてるでしょ?
男だけで幸せ量っちゃダメだよ~。」


若菜は納得できないって顔をしながらも、要望はきっちり出してきた。


「そろそろ、身代わり人形や道具扱いされない幸せが欲しいです。」


「約束できん。」


「ええーっ!即答!?」


「まだラスト決めてないもん。
ひとつだけ言っとく、若菜の鬼門は梨香ね。」


「梨香先輩が?寧ろ鬼マサの方が…って思うけどな。」


「蒼は、自分の仕事は淡々とこなしてくれてると思うよ。
鬼門っていっても、梨香そのものが…って意味じゃないけどね。」


さて、休憩も終わるな。


後半はクリスマスにちなんで、オー・ヘンリーの『賢者の贈り物』だったな。


これもまた楽しみだ。


「お願いだから、ハッピーエンドなラストにしてくださいね。」


若菜の声を背中で聞きながら、私はホールに入った。




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