目線
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『おっ、っ!?ほら、お母さんと話してるせいでもうこんな時間じゃん。』



「はいはい、そうやってまたすぐに人のせいにしないの。」



『 . . . 。』



言い返せない。



だが、取り敢えずのところは支度をしないと本当に時間が無くなってしまう。



母の説教を知らない様な顔をして無視し、急いで支度を始める。



全く、高校生とは何て忙しいのだろう。



母からの説教を受けながらも朝食を作ったり制服に着替えたり、



しかも、私は性別学上では女とされているので



最低限の身だしなみとして、洗顔、歯磨きや



女子高生、いわゆるJKの嗜みである基礎化粧をも済まさなくてはならない。



世の中、生きづらくなったもんだ。と嘆く大人達をたまに見掛けるが全く以てそうだ



とこの時学校の登校時間厳守に縛られている私はそう思った。


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