目線

こうして、あまり意味の無い事を考えた後、



洗顔、歯磨き、朝食などを30分という速さで済ませた。



全く、「褒める」という言葉はこういう時に必要なのに



誰か私を褒める人はいないものかしら。



当然、そんな人は一人としておらず無言で支度を終えた私は自転車で学校に向かう。



自転車を走らせ20分程、と言ったところか



学校に着いた私は、まず遅刻をしていない事にホッとしました。



そして、もう一つ。



（よし、今日はアイツより少し速く来れたかな . . . ？）



「よっ！澪、おはよー。」



『ゲッ . . . 。』



もう皆さんは分かったでしょうか。



そう、もう一つは私が嫌っている男、



誠という奴と出くわさない事にホッとしようとしたけれどご本人に邪魔されてしまいました。



流石は私に嫌われている男、期待は裏切りません。



いつかは裏切ってほしいものですが。



「何だよ、ゲッ...って！なんか別に言う事あるだろー？」



『別に無いけど...』



「あるだろ？〝誠君ッ，御早う（ﾆｺｯ〟ってな」



『君に私がそんな事言う日が来るとでも？つか、ニコッてつけんなニコッて。』



「もー、澪は冷たいなぁ？」



『アンタがその原因を作ったんでしょーがッ...！』



そう、私が嫌っているのにはちゃんとした理由があります。



しかも、その原因はあの男、誠にあるんです＿＿＿＿