シュガーとワルツは踊らない♡ドキドキ同居生活♡




「有り難う」


頷いた私が顔を上げると、男の人は安堵したかの様に微笑んだ。


そこで私は初めて彼の顔をはっきりと見つめた。



黒い前髪は長めなのか赤と青のヘアピンで右側にクロスで留められている。

涼しげな切れ長の目に、透明感のある肌。

鼻筋の通った端正な顔立ちの品のある男性だった。



...格好良い人だなぁ。


でも男性、いや青年と言うよりも少年と呼んだ方がしっくりくる感じの顔立ちをしていてそこに私は驚いたのだった。



この人、童顔って言うよりも、若くない?


失礼かも知れないけど、私と歳があまり変わらない様に見える。


そんな筈は無いのに。



まじまじと見つめると、彼は不思議そうな表情(かお)になる。



あれ、何だかこの雰囲気、何処かで?


でも何処で感じたのか思い出せない。



うーん、不思議だ。



「あの、名前を聞いても良いですか?」



私は本題に入ろうと話を切り出した。





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