テトラポットの上、ふたりぼっち。
正直、馬鹿なんじゃないの?とも思った。
一番馬鹿なのは、私だったのかもしれないけど。
「モモ!お前、聞いたか!?
舜が…舜が死んだって……っ」
そんな知らせを聞いたのは、
最後に話した次の日の、夕方。
'' 舜が死んだ ''
その事実だけがぐるぐると頭の中を回り続けて、洸がなにか言っていたような気がしたけど入ってこなかった。
舜のことが好きだったのかと聞かれるとそうではない、と思う。
でも、嫌いでもなかった。
島から出る時に使ったフェリーの転覆による事故死だった。
なんでなんでなんでなんで。
駄々っ子のように泣いた。
静かに独りで泣いた。
「おら泣くな」
そんな風に言う舜の声が聞こえた気がして余計に泣けた。
***